サムライ会社
今、勉強会では司馬遼太郎さんの『街道をゆく 肥薩(ひさつ)の道』を学んでいます。
肥薩の薩は薩摩の国、今の鹿児島県ですが、明治新政府が発足後、廃藩置県に伴い士族(サムライ)が瓦解した際に、鹿児島県の蒲生(かもう)に、旧士族らが、
『蒲生士族共有社』
という名の会社を生み出し、戦後(太平洋戦争)『蒲生殖産興業株式会社』と名を変え現在も続いているそうです。
何故そんな会社(サムライの)が存在し続いているのか?
“関ヶ原“にも通じる面白いストーリーがそこにはあるのですが・・
この会社の設立の経緯がなんとも清々しいのです。
その目的(精神)は、
“利益を子弟の東京遊学の学資にあてる“
というもの。
実際に蒲生出身の多くの子弟が、この奨学金制度を利用し、今日に至っているそうです。
新しい未来をつくっていくのは子どもたち。その子どもたちに大切なのは豊かな教育。その必要性といつの時代も変わらぬ真理があったこそ、『サムライ会社』が生まれ、続いてきたことを知り、豊かな気持ちになります。
この春、皆さんのお子さんやまわりにも、進級されたり進学したり、あるいは新社会人となって新しい未知の世界へ踏み出す方々がたくさんいることと思います。
私たちも彼らに負けずに新しいことを学び行動して行きましょう。